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裁判員経験者交流会2019/05/24

裁判員経験者交流会(3月24日)に参加して(報告)

3月24日の裁判員経験者交流会では、日本弁護士連合会で市民の司法参加に深く関わってきた森岡かおり弁護士をゲストにお迎えして裁判員制度10年についてお話いただきました。

当日は、裁判員・補充裁判員の経験者5名とゲストの森岡かおり弁護士が参加し、当ネットワークからは弁護士3名(濱田邦夫、牧野茂、大城聡)、臨床心理士2名(濱田華子、西村寛子)が同席しました。また、通常は非公開で実施していますが、制度開始10年を迎えるということで特別に朝日新聞及び読売新聞の記者の方が傍聴しました。

参加者のお一人で裁判員経験者の小野麻由美さんから参加しての感想をいただきましたので掲載します。

 

<裁判員経験者経験者交流会に参加して>

小野麻由美(裁判員経験者)

交流会に参加してまず感じた事は、この10年という間で得たものが司法関係者はもちろん、一般市民においても非常に大きかったのではないかということです。

司法が身近に感じられるようになったのは事実ですし、特に裁判員経験者やその周辺の人たちにとっては直ぐそばに存在するものとなったのではないでしょうか。

裁判員経験者、弁護士、メディア、それぞれの立場でこの裁判員制度をどう見るのか、どう感じるのかを知ることの重要性も感じました。物事をある一点の方向だけで見るのではなく、多方面から見て考えることがこのような交流会の意義でもあるのだということがよくわかりました。こう考えると裁判員経験者の声が聞こえてこない現状は、社会にとって非常にもったいないことではないでしょうか。

またこうして交流会で話すことで、裁判員に選ばれた時は不安でいっぱいであった自分が今こうしてその経験を語ろうとしている理由も見えてくるような気がしています。

裁判終了直後は高揚感の中で「やって良かった」とアンケートに記入はしましたが、その一文には到底収まらないたくさんの思いがあります。きっと「やって良かった」と記入した多くの方の中にもそれぞれの思いがあり、それを共有出来る場所が必要なのではないでしょうか。

この10年に渡り蓄積された情報を伝えるために誰が何をしたらいいのか、今一度考えるときなのではないかと思います。興味は持たなくても少しだけいいから関心を持ってもらう、多くの人に知ってもらいたいという気持ちが更に強くなりました。そこで不特定多数の人に知ってもらうには、やはりメディアの力が必要なのではないかとも思います。そして私で出来ることがあるのなら、こうして自分が感じたことを発言していけたらと改めて感じた交流会でした。

以上

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