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シンポジウム・学習会2019/12/13

守秘義務の緩和を求める 共同提言

裁判員制度開始10年の節目にあたり、裁判員経験者ネットワーク等の裁判員制度に関わる市民団体がす費ぐむの緩和を求める共同提言を発表しました。

◆◆◆守秘義務の緩和を求める共同提言◆◆◆

< 共 同 提 言 >

議論の自由を保障し、プライバシーを保護するという守秘義務の機能を維持しつつ、過度な守秘義務による弊害を除去するために、評議の内容は発言者を特定しない限り、裁判員経験者が原則自由に話せるように裁判員法70条を改正することを求めます。

< 提 言 の 理 由 >

1 守秘義務を緩和すべき必要性 裁判員法は、「評議の秘密」を守秘義務の対象としています(裁判員法9条2項、70条1項)。評議の適切な守秘義務は、評議における自由な意見表明を保障する重要な機能を有しています。しかし、評議内容の全てを守秘義務の対象とすることにより、次のような重大な弊害が生じています。

①裁判員経験者の表現の自由が制限される。 ②裁判員経験者に評議の内容が話せないという心理的負担を与える。 ③評議における市民の視点からの意見や議論等の貴重な裁判員の経験の共有化が妨げられる。 ④評議が適正に進行運営されているかなど評議を検証するための材料が得られない。 ⑤その結果裁判員裁判について、国民の知る権利が著しく制限され、裁判員制度による刑事裁判改善の議論が社会で活性化しない原因になっている。

そこで、評議についての守秘義務の必要な機能は確保しつつ、これらの重大な弊害を除去できるように守秘義務規定の範囲を見直すべきだと考えます。

2 守秘義務の範囲を限定する 発言者を特定して評議での意見の内容を漏らすことがあると自由な意見が述べにくくなるおそれがあります。また、事件関係者のプライバシーに関する事項や裁判員の名前など職務上知り得た秘密は、プライバシー保護の観点から引き続き守秘義務の対象にする必要があります。これらの事項が守秘義務で守られていれば、それ以外は原則自由に話せるようにすべきです。そうすれば、上記の重大な弊害を除去することができます。具体的には、裁判員または補充裁判員であった者が評議に関して話しても発言者を特定しない方法であれば守秘義務違反にならないように裁判員法70条を改正すべきです。

以上のとおり、守秘義務を緩和するように提言します。

2019年5月19日

裁判員経験者ネットワーク

一般社団法人裁判員ネット

裁判員ラウンジ

陪審裁判を考える会

市民の裁判員制度めざす会

裁判員交流会インカフェ九州有志一同

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