裁判員経験者ネットワーク ロゴ

1. 裁判員経験者中心の交流会
NETWORKING EVENT

裁判員の貴重な体験を共有すると共に心理的負担の軽減にも役立つように裁判員経験者中心の交流会を定期的に行っています。交流会には、弁護士や臨床心理士が同席し、守秘義務とプライバシーに配慮して運営しています。

裁判員経験者の声

これまでの交流会の報告・感想

裁判員経験者ご登録

2. シンポジウム・学習会
SYMPOSIUM, LEARNING MEETING

裁判員の貴重な経験を共有や裁判員制度の課題を検討するためにシンポジウムを開催しています。

これまでに行ったシンポジウム

3. 論文・書籍・メディア等
ARTICLE, BOOKS, MEDIA ETC.

       

「裁判員の心理的負担」に関する緊急提言(2010/12/14)

当ネットワーク有志によって最高裁判所長官宛に「裁判員の心のケア」に関する緊急提言を行いました。この提言書では、

  1. 「裁判員の心理的負担」に対する裁判所の対応策の広報
  2. 裁判員選任手続き・審理開始前の対応
  3. 審理中の対応
  4. 審理終了後の対応
  5. 裁判員メンタルヘルスサポート窓口での対応

の5つの項目、23の点に関する具体的な内容になっています。

提言書及び添付書類は以下からPDFにてご覧いただけます。ご興味を持たれた方はぜひこちらをご覧下さい。

提言書はこちら(PDF)

裁判員のこころの負担とケアに関する調査研究論文を掲載(財団法人明治安田こころの健康財団の研究助成論文)(2016/3/5)

当ネットワークでは2015年より実施してきた、明治安田こころの健康財団助成研究、裁判員のこころの負担とケアに関する調査研究論文(「裁判員裁判における裁判員の家族にも話せない苦痛の実態」)を掲載しました。

調査にあたり、大勢の皆様からアンケートやグループワークなど多大なるご協力をいただきましたことを改めて感謝申し上げます。この研究は裁判員経験者の方を対象とした「こころのケア」に関する、全国でもさきがけとなる調査となりました。論文では裁判員経験者皆さんの声をもとにした現状の把握と分析、改善のための提言が記されています。

この研究では、裁判員裁判に関わる裁判員の「家族にも話せない苦痛とこころの負担」の実態を明らかにして、それにもとづいて「その軽減策」を提示していくことを目的としています。そのために裁判員経験者のみなさんへアンケート調査、及びグループワーク(グループ面談)を主に行ないました。

アンケート(質問紙)による調査結果とグループワークによる調査結果では、同一の経験者においても「こころの負担」の認識にズレがあったり、グループワークでの語りから、新たな気づきの内容が浮かび上がってくるという、意義深い結果を得ることができました。また、裁判員の親族間の刑事事件ヘの取り組みと「家族との関係性」の捉え直しについても「副次的なテーマ」として研究を行ないました。さらに裁判員の気持ちを軽くする効果がある「経験の分かち合い」(共有)には、裁判員に課せられている「守秘義務」の心理的な萎縮が大きな障害になっていることも明らかになりました。そして、調査結果およびその分析に基づき「こころの負担の軽減策」の提言も行っています。

今後も裁判員経験者ネットワークでは交流会などのイベントを開催するとともに、皆様の声を集める調査研究等を行い制度改善を目指していきたいと思っております。

掲載論文はこちら(PDF)

『裁判員裁判のいま―市民参加の裁判員制度7年経過の検証』を出版しました(2017/7/7)

裁判員経験者ネットワークでは、裁判員制度7年の経過を振り返り、裁判員経験者の生の声を伝え、また制度の問題点を検討した書籍、『裁判員裁判のいま―市民参加の裁判員制度7年経過の検証』を、成文堂より出版いたしました。

「本書は、7年間の裁判員経験者ネットワークの運動の到達点を示すと共に、将来への展望をうかがわせるものでまさに時宜に適した出版である」と、元東京高等裁判所部総括判事で慶應義塾大学法科大学院客員教授の原田國男先生からご推薦のお言葉をいただきました。

全国の書店に置かれています。手に取っていただきご意見、ご感想をいただければ大変うれしく思います。

『裁判員裁判のいま―市民参加の裁判員制度7年経過の検証』/成文堂、2500円(税抜)

『裁判員裁判のいま―市民参加の裁判員制度7年経過の検証』表紙

<編著者>
弁護士 濱田邦夫、弁護士 小池振一郎、弁護士 牧野茂

<著者>
弁護士 大城聡、団体理事 坂上暢幸、臨床心理士 西村寛子、臨床心理士 堀内美穂、臨床心理士 濱田華子

<詳細はこちら>
成文堂出版部『裁判員裁判のいま』